


モニタリング・インスペクション・ほか
防除効果を高めるためには、正確なデータの収集と丁寧な下調べが欠かせません。
IPMを上手にサイクルさせるための最重要なポイントは、「どこにいるのか」害虫の発生源や生息場所を見つけだすこと、これに尽きます。
実際に害虫を探り当てることは簡単なことではありませんが、成果を左右する害虫の探査は、IPMの生命線といえる大切な工程です。
モニタリング(捕獲調査)
異物混入を防止するための基本は、害虫や害獣の生息状況や侵入数を正確にモニタリングすることです。
対象となる害虫・害獣に応じ、最適なトラップ(捕獲資材)を選択して捕獲調査します。得られた結果を数値化・可視化し、捕獲推移や傾向、履歴などについて分析します。
また、基準値・目標値・警戒値などを設定し、統計的な処理をしてモニタリング結果が正常かどうかを客観的に評価・管理することが可能です。
これらのデータは、対策の見直しや改善に活用できるほか、異常がないことの証明にもなります。

インスペクション(目視調査)
害虫や害獣の問題を根本から解決するためには、現場の環境や建物の構造を正しく把握しなければなりません。当社では、経験豊富なプロのスタッフが現地をインスペクションし、原因を丁寧に探ります。
製造工程中に生じる残渣や汚れ、整理整頓が不十分な環境、建物のひび割れや隙間などは、いずれも害虫や害獣の発生・侵入の原因となる可能性があります。
得られた結果は是正処置の判断材料としてはもちろん、発生や侵入を未然に防ぐための予防策としても有効に活用できます。

昆虫相調査
昆虫相調査は、通常のモニタリングよりも高密度にトラップを配置し、工場や倉庫内に生息する害虫をより詳細に調査する手法です。
モニタリングでは、おおよそ80~200㎡に1か所のポイントを設けますが、昆虫相調査では30~80㎡に1か所と高密度に設置するため、室内における害虫の分布や現状をより明確に把握することができます。
さらに、調査結果を統計的に処理することで、各モニタリングポイントの有効性や妥当性を評価する指標としても活用可能です。
昆虫相調査は通常のモニタリングでは見落としがちな部分にまで目を配ることができる、いわゆる“かゆいところ”に手が届く調査として高く評価されており、長年にわたり多くの企業様にご採用いただいている実績ある調査手法です。

調査報告書
当社では、正確なデータを収集し、お客様にご報告することを大切にしています。情報の共有は、今後の対策を進める上で欠かすことのできないIPMの基礎といえる工程です。
報告は、モニターを使ったプレゼン形式や対面式、さらにはオンラインミーティングなど、さまざまな方法で実施しており、得られた結果や現場の情報をわかりやすく共有しています。
結果や進捗、経過の報告・共有の場は、単に結果を伝えるだけでなく、現場の課題や必要な対策についてお客様と話し合い、共に考える大切な機会です。対策に対する意識やモチベーションを維持する上でも重要な役割を果たします。
また、報告はお客様との意思疎通を深める場でもあり、情報を正しく共有し、一緒に成果を喜び合い、悩みを共有する場として、管理プログラムの中でも非常に重要な位置づけと考えています。

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